11月23日、鎌倉生涯学習センターにて、「かまくらスマイルフェスタ2013 ~虐待防止や介護保険のしくみについて学んでみませんか~」 が開催されました。
かまくらスマイルフェスタでは、介護保険のしくみやサービス内容の紹介され、劇や講演、小学生によるジャズコンサート、昔遊びなど子どもから大人まで楽しめるイベントがたくさん行われました。
私が参加している「ターミナルケアを考える会 in かまくら」は、”看取りの介護劇”と”シンポジウム”を行いました。目的は、「看取りについての情報提供」です。
看取りの介護劇では”支える家族のいる人の看取り”と”独身者の看取り”の二つを対比させて行いました。特にどちらが良い悪いではなく、どちらの場合でも、それぞれの「思い」と、それを実現するうえでの「しくみ」がどうなっているのかを簡単かつ具体的に示しました。
そして、続くかたちで、専門家を呼んでのシンポジウムを行いました。
「医師」、「社会福祉士」、「行政書士」、「僧侶」という立場は違うが看取りにかかわる4人の専門家をお呼びし、医師と行政書士は看取りにかかわる”しくみ”を、社会福祉士と僧侶は看取りにかかわる”思い”について、それぞれの実体験を踏まえてお話ししていただきました。
私はシンポジウムの司会の一人として壇上に立ちました。たいへん多くの方が聴きに参加していただき嬉しい気持ちもありつつ、とても緊張していました。
普段、私は訪問診療を行っており、自宅で療養されている高齢の方や癌を持つ方と関わっています。そして、ご自宅で最期を迎えるお手伝いをさせていただくこともあります。どのような状況でもできるだけ本人の思いを尊重し、家族をはじめとする周囲の方の思いも考慮して対応をしようとこころがけています。
そのようななかで、やはり感じることは”準備をしているとしていないのでは、その「思い」を実現させることができるかどうかに大きな差が出てくる”ということです。もちろん、誰だってはじめてのことは「気が付いた時が最も早い時」、「その時が来なければ気が付かなかった」ということがほとんどですから、そこからできるだけのことを一生懸命行います。結果、間に合って思いを実現できることも多くあります。ただ、「もし、もっと早く知っていたら」、「考える時間がもう少しあれば」と思うこと少なからずあります。
世界でも体験したことがない高齢化と多死社会に突入した日本おいて、もはや我々は「死」から目を背けることは出来なくなっています。そのなかで大事なことは、それに対してどう向き合っていくか、どう考えていくかではないかと思います。なので、今回のスマイルフェスタで行ったことが、できるだけ多くの方に考えるきっかけとして伝わっていれば嬉しいです。
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