ほぼ1年ぶりの更新です。
色々書きたいこと、考えなけれなならないことがありながら、多忙さを理由に怠けていました。
新年度になり、あらためてスタートします。
なぜ今日から再開かというと、NHKの食物アレルギーの番組がとても良かったからです。
診療所で診察していて、食物アレルギーを持っている方には必ず出会います。
また、乳児健診の際に相談される質問のなかでも、かなり上位にランクインしています。
その時にいつも説明している内容が、本日の番組では本当に分かりやすく、映像で流れていました。
まとめると、
◯食物アレルギーの予防について(まだ食物アレルギーになっていない人へ)
-食物アレルギーは近年急激に数が上昇しており、遺伝というよりも環境の要因が強い
-食物アレルギー起こす免疫細胞がある一方で、アレルギーを抑えるTregという免疫細胞がある
-Tregを増やすためには、乳児期の離乳食にて色々食べている方がよい
-乳児湿疹などの肌荒れを起こしていると、そこから入った食べ物のカスや異物に対して、アレルギーの免疫が作られる。そのため、お肌のスキンケアは食物アレルギーのケアとしても重要
-ピーナッツアレルギーは、幼小児期のスキンケアにピーナッツオイルが使用されていたことが原因である可能性がある
-妊娠中・授乳中にお母さんがこどもの食物アレルギーを心配して避けることは、予防に効果が無い
◯食物アレルギーの治療について
-最近話題になっている舌下免疫療法は、摂取するアレルゲンの量が押さえられているため、効果発現に数年単位の時間がかかり、さらに改善する人も70%で、30%は効果が出にくい
-よりTregをふやすために品種改良された花粉緩和米が作られ、それを毎日摂取することで数ヶ月で改善を認められる例もある(商品化はおそらく5年後ぐらい)
-舌下免疫療法は杉だけでなく、今後ダニ(ハウスダストの原因)に対するものも保険が通る予定
-注射での免疫治療もあり、海外では猫アレルギーに対しても改善を認められている
など 覚えている範囲で書きました。
うーん50分ほどの番組で、これだけのことが一般の方に分かりやすく伝えられるとは・・・
本当にとても良い内容の番組だったのではないでしょうか。
私は、上記の内容もお話したうえで、
・パッチテストや血液検査はアレルギーの確実な判断の検査にはならず、あくまで予測する検査の一つであること(現在の医学ではTregがまだ簡単に測定できないため、仮に卵などの食べ物に対して血液検査で陽性となっても、実際には食べられる可能性があり、必要のない除去食やストレスを受けることになってしまう)
・なので、アレルギーが疑われた場合には、どのような食べ物で実際にでているかをメモしておいて、教えてもらい、状況をしっかり聞いた上で診断をし、場合によっては経口負荷試験を受けてもらう
・皮膚は、できるだけ綺麗にしたほうが良く、保湿は遠慮なくしっかり行うとバリアができること
・ステロイドはハサミや包丁と同じで、ちゃんとした使い方をすれば副作用を起こさずに肌を綺麗にできること(昔と違い、長年の研究の結果、現在は副作用を生じない塗り方がきちんとわかってきている)
・アレルギーとアトピーの悪循環を止めてあげられるのは早いほうが良く、逆にアレルギーを怖がらないで楽しく食事をしてもらいたいこと
・状況によっては、経口免疫療法がうけられる病院を紹介すること
などをお伝えしています。
今回の番組を見て、花粉緩和米の効果を知り、医学の進歩はすごいとあらためて感じました。
がんの治療についても後日記載しますが、近い未来、なおせない病気はなくなってしまうのではないかという勢いが、ここ数年の様々な報告で感じられます。
だからこそ、これからは”生きるとは何か”という根本的なことについて、真摯に向き合い、伝えていかなければならない時代に突入していると思います。
家庭医は老若男女を領域を問わず、診察室から診察室の外に飛び出してまで、その人とその家族へ関わっていきます。多方面の視野の広さを持つ、地域医療の専門科として、その点を伝えていければと思い、頑張っていきます。
鎌倉の家庭医
地域密着型、家族志向、患者中心の医療を行いたいと思っている医師です。医療だけではなく日々の日常生活のなかで学ぶ事が非常に多いと感じています。気がついたこと忘れ無いようにブログを書きます。 かまくらファミリークリニック http://kamafami.com/
2015年4月5日日曜日
2014年4月28日月曜日
自分の「予防接種歴」をみなおすことの重要性
私のクリニックでは予防接種を奨めています。
詳しくは「ヘルスメインテナンス」という予防/健康増進の医学領域の一つです。
こどもだけでなく、予防接種は大人にとっても、大変重要なことです。
例えば「先天性風しん症候群」という病気があります。
妊娠初期の女性が風しんにかかると、赤ちゃんの目や耳、心臓に障害がでてしまう大変重大な病気です。かかった時期が妊娠の初期であるほど、その危険性が高くなります。でも、風しんの予防接種は妊娠してから受けることが出来ません。周囲が予防する必要があります。
しかし、残念なことに、日本では過去に類を見ないペースで風疹の流行しています。その影響で赤ちゃんに障害が出るケースが全国で相次いで報告されています。昨年1年間の風しん流行で、障害が出た赤ちゃんは、全国で30人となりました。
実は「風しん」を発症した人の8割以上は、20歳代から40歳代です。「こどもの病気」ではなく、大人もかかる可能性が高い病気なのです。特に”男性”が感染を広げていることがわかっています。
「私は昔かかっているから」「むかし予防接種をしているから」と言われる方がいますが、実はりんご病やじんま疹など、非常によく似た状態を起こす病気だった可能性もあります。また1回だけの予防接種だと免疫力が大人になって下がってしまうことを知っている人は、案外少ないのです。
本当は「風しん」だけでなく「麻疹(はしか)」や他の予防接種も受けて欲しいと思っています。麻疹(はしか)は感染すると命の危険がとても高い病気です。「おたふくかぜ」や「水ぼうそう」も 脳炎、難聴、不妊症等、かかると治りにくい合併症をおこす危険があります。これらは予防接種を2回接種することで、ほぼかからなくなることが研究でわかっています。
これらの病気は、大人になって、たった1本の予防接種を受けることで予防できます。
予防接種の合併症を気にされる方もおられます。万に一つの確率でも起るか起こらないかで考えると、それは1か0かの判断になります。ただ予防接種の副作用が起る確率と、予防接種を受けずに感染して合併症が起る確率では、かなり大きな差があることも知って欲しいと思います。
人は生きていれば色々なことが予測せす起こり、それがきっかけで人生が大きく変わってしまうことがあります。良いこともあれば、悪いこともあります。予防接種は後者を防ぐことができる、最も簡単で効果的な方法のひとつだと私は思っています。今世の中にある予防接種を作って来られた先輩方も、おそらく同じ気持で作られたのではないかと思います。
今までこのことを地域住民の方々に積極的に説明してこなかった我々医療者や行政の責任は小さくはないと思います。そのことを踏まえつつ、私は少しでも皆さんに薦めたいことがあります。
それは、子供も大人も、是非、自分の予防接種手帳を見なおして欲しいということです。
そこで、予防接種を受けたことがないものがあれば、ぜひ近隣の医者や医療者に相談してみて欲しいと思います。
ある病気の流行を防ぐためには、その地域での予防接種率:80-90%以上が必要であり、それを達成するためには色々と努力しなければなりませんが、私は鎌倉地域での流行感染症をなくすことを目標に頑張っていきたいと思います。
ある病気の流行を防ぐためには、その地域での予防接種率:80-90%以上が必要であり、それを達成するためには色々と努力しなければなりませんが、私は鎌倉地域での流行感染症をなくすことを目標に頑張っていきたいと思います。
病院と地域住民とのコラボレーション
しばらくぶりの記載です。
いろいろ書きたいことはあるのですが、すぐに時間が経過してしまうため、「またあとで」となってしまいます。でも大事なことなのに忘れてしまいがちで、記録をしっかりしなければいけないと反省しています。
でも今回の事は記載しなければ!と思いました。それだけ、私にとっては記念すべきことです。
4月下旬、私が関わっている「かまくら認知症ネットワーク」と、鎌倉山にある「メンタルホスピタルかまくら山」で、地域連携に関する意見交換会を行いました。
今回のように、地域で活動している地域住民と専門の病院スタッフが双方歩み寄って話し合いの場を持つというのは、とても稀有で先進的な取り組みだと思います。でも患者さんを中心に考えると、そこに関わるさまざまな人がお互いを知ることは、情報共有という意味だけでなくチームとして活動するためには、当たり前のことです。
今回それが個々の患者さんという単位だけでなく、鎌倉地域の認知症をもつ方やその家族、それに関わる方すべての人に対応する大きな単位でのチームとして動いていくきっかけになればと思います。
いろいろ書きたいことはあるのですが、すぐに時間が経過してしまうため、「またあとで」となってしまいます。でも大事なことなのに忘れてしまいがちで、記録をしっかりしなければいけないと反省しています。
でも今回の事は記載しなければ!と思いました。それだけ、私にとっては記念すべきことです。
4月下旬、私が関わっている「かまくら認知症ネットワーク」と、鎌倉山にある「メンタルホスピタルかまくら山」で、地域連携に関する意見交換会を行いました。
意見交換会にはメンタルホスピタルかまくら山から院長など8名、 かまくら認知症ネットワークから5名が参加しました。
内容は主に、認知症病棟入院患者の早期退院支援の話題でした。
ここ5年間で入院の様相が変わりつつあり、現在入院の約半数が認知症の患者さんであること。さらに、BPSD多発期の困難事例はもとより、 認知症独居高齢者の退院支援がはかどらずに困っているという話も お聞きしました。
第1回目の意見交換会ですので、顔合わせの意味で、 一人一人が順に発言する方式をとりました。入院の状況やスタッフの関わり方、地域でどのように受けていくために活動しているのか、そして今後の認知症を支えるためにお互いが認識しなければならないこと等、普段なかなか大変意義深い話し合いができました。
今後は、早期退院に向けての課題や、 具体的な支援策などにつながると良いと思っています。
なお、意見交換会の議事録は当会スタッフはもちろん、行政( 鎌倉市、保健所、神奈川県) や医師会などとも共有していく方向となっています。
その他、タウンニュースと鎌倉生活が取材にみえました。
今回のように、地域で活動している地域住民と専門の病院スタッフが双方歩み寄って話し合いの場を持つというのは、とても稀有で先進的な取り組みだと思います。でも患者さんを中心に考えると、そこに関わるさまざまな人がお互いを知ることは、情報共有という意味だけでなくチームとして活動するためには、当たり前のことです。
今回それが個々の患者さんという単位だけでなく、鎌倉地域の認知症をもつ方やその家族、それに関わる方すべての人に対応する大きな単位でのチームとして動いていくきっかけになればと思います。
2014年1月8日水曜日
今年もよろしくお願い申し上げます
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
昨年は多くの方の縁に助けられクリニックの開設が出来ました。
また、地域のみなさんに利用していただき、みなさんが良い時間を過ごされるためのお手伝いが出来たのであれば、たいへん嬉しいです。これからももっと頑張っていきたいと思います。
昨年12月には鎌倉ボーイスカウト第三団のスカウトと保護者、委員会の皆さんに「たばこについて」というタイトルで「健康教室」をする機会をいただきました。
私は研修医の時から現在まで、家庭医医療のプログラムとして「健康教室」を行ってきました。内容は「たばこ」だけではなく、「薬物依存」「食育」「性教育」「ストレス」などについて、参加型の授業を行います。地域の小学校から中学校で、保健の授業として、学生のみなさんにそれらを通して「人生や命」を考えてもらい、「ライフスキル」をお伝えしてきました。昨年は稲村ケ崎小学校6年生の皆さんと行いました。
参加される皆さんの反応は、嬉しいことに、とても楽しく参加してくれている印象です。
こちらが伝え方を工夫することで、若いかたたちは発想力も豊かに学んでくれていると感じます。
いつも思うことですが、こちらが学ぶことがとても多いです。
このような健康増進の働きかけをヘルスプロモーションと言います。年に何回できるかわかりませんが、自分のライフワークとして、診察の時間だけでなく、地域へ健康を提供することを続けていきたいと思います。
今年もよろしくお願い申し上げます。
昨年は多くの方の縁に助けられクリニックの開設が出来ました。
また、地域のみなさんに利用していただき、みなさんが良い時間を過ごされるためのお手伝いが出来たのであれば、たいへん嬉しいです。これからももっと頑張っていきたいと思います。
昨年12月には鎌倉ボーイスカウト第三団のスカウトと保護者、委員会の皆さんに「たばこについて」というタイトルで「健康教室」をする機会をいただきました。
私は研修医の時から現在まで、家庭医医療のプログラムとして「健康教室」を行ってきました。内容は「たばこ」だけではなく、「薬物依存」「食育」「性教育」「ストレス」などについて、参加型の授業を行います。地域の小学校から中学校で、保健の授業として、学生のみなさんにそれらを通して「人生や命」を考えてもらい、「ライフスキル」をお伝えしてきました。昨年は稲村ケ崎小学校6年生の皆さんと行いました。
参加される皆さんの反応は、嬉しいことに、とても楽しく参加してくれている印象です。
こちらが伝え方を工夫することで、若いかたたちは発想力も豊かに学んでくれていると感じます。
いつも思うことですが、こちらが学ぶことがとても多いです。
このような健康増進の働きかけをヘルスプロモーションと言います。年に何回できるかわかりませんが、自分のライフワークとして、診察の時間だけでなく、地域へ健康を提供することを続けていきたいと思います。
2013年11月29日金曜日
かまくらスマイルフェスタ
11月23日、鎌倉生涯学習センターにて、「かまくらスマイルフェスタ2013 ~虐待防止や介護保険のしくみについて学んでみませんか~」 が開催されました。
かまくらスマイルフェスタでは、介護保険のしくみやサービス内容の紹介され、劇や講演、小学生によるジャズコンサート、昔遊びなど子どもから大人まで楽しめるイベントがたくさん行われました。
私が参加している「ターミナルケアを考える会 in かまくら」は、”看取りの介護劇”と”シンポジウム”を行いました。目的は、「看取りについての情報提供」です。
看取りの介護劇では”支える家族のいる人の看取り”と”独身者の看取り”の二つを対比させて行いました。特にどちらが良い悪いではなく、どちらの場合でも、それぞれの「思い」と、それを実現するうえでの「しくみ」がどうなっているのかを簡単かつ具体的に示しました。
そして、続くかたちで、専門家を呼んでのシンポジウムを行いました。
「医師」、「社会福祉士」、「行政書士」、「僧侶」という立場は違うが看取りにかかわる4人の専門家をお呼びし、医師と行政書士は看取りにかかわる”しくみ”を、社会福祉士と僧侶は看取りにかかわる”思い”について、それぞれの実体験を踏まえてお話ししていただきました。
私はシンポジウムの司会の一人として壇上に立ちました。たいへん多くの方が聴きに参加していただき嬉しい気持ちもありつつ、とても緊張していました。
普段、私は訪問診療を行っており、自宅で療養されている高齢の方や癌を持つ方と関わっています。そして、ご自宅で最期を迎えるお手伝いをさせていただくこともあります。どのような状況でもできるだけ本人の思いを尊重し、家族をはじめとする周囲の方の思いも考慮して対応をしようとこころがけています。
そのようななかで、やはり感じることは”準備をしているとしていないのでは、その「思い」を実現させることができるかどうかに大きな差が出てくる”ということです。もちろん、誰だってはじめてのことは「気が付いた時が最も早い時」、「その時が来なければ気が付かなかった」ということがほとんどですから、そこからできるだけのことを一生懸命行います。結果、間に合って思いを実現できることも多くあります。ただ、「もし、もっと早く知っていたら」、「考える時間がもう少しあれば」と思うこと少なからずあります。
世界でも体験したことがない高齢化と多死社会に突入した日本おいて、もはや我々は「死」から目を背けることは出来なくなっています。そのなかで大事なことは、それに対してどう向き合っていくか、どう考えていくかではないかと思います。なので、今回のスマイルフェスタで行ったことが、できるだけ多くの方に考えるきっかけとして伝わっていれば嬉しいです。
かまくらスマイルフェスタでは、介護保険のしくみやサービス内容の紹介され、劇や講演、小学生によるジャズコンサート、昔遊びなど子どもから大人まで楽しめるイベントがたくさん行われました。
私が参加している「ターミナルケアを考える会 in かまくら」は、”看取りの介護劇”と”シンポジウム”を行いました。目的は、「看取りについての情報提供」です。
看取りの介護劇では”支える家族のいる人の看取り”と”独身者の看取り”の二つを対比させて行いました。特にどちらが良い悪いではなく、どちらの場合でも、それぞれの「思い」と、それを実現するうえでの「しくみ」がどうなっているのかを簡単かつ具体的に示しました。
そして、続くかたちで、専門家を呼んでのシンポジウムを行いました。
「医師」、「社会福祉士」、「行政書士」、「僧侶」という立場は違うが看取りにかかわる4人の専門家をお呼びし、医師と行政書士は看取りにかかわる”しくみ”を、社会福祉士と僧侶は看取りにかかわる”思い”について、それぞれの実体験を踏まえてお話ししていただきました。
私はシンポジウムの司会の一人として壇上に立ちました。たいへん多くの方が聴きに参加していただき嬉しい気持ちもありつつ、とても緊張していました。
普段、私は訪問診療を行っており、自宅で療養されている高齢の方や癌を持つ方と関わっています。そして、ご自宅で最期を迎えるお手伝いをさせていただくこともあります。どのような状況でもできるだけ本人の思いを尊重し、家族をはじめとする周囲の方の思いも考慮して対応をしようとこころがけています。
そのようななかで、やはり感じることは”準備をしているとしていないのでは、その「思い」を実現させることができるかどうかに大きな差が出てくる”ということです。もちろん、誰だってはじめてのことは「気が付いた時が最も早い時」、「その時が来なければ気が付かなかった」ということがほとんどですから、そこからできるだけのことを一生懸命行います。結果、間に合って思いを実現できることも多くあります。ただ、「もし、もっと早く知っていたら」、「考える時間がもう少しあれば」と思うこと少なからずあります。
世界でも体験したことがない高齢化と多死社会に突入した日本おいて、もはや我々は「死」から目を背けることは出来なくなっています。そのなかで大事なことは、それに対してどう向き合っていくか、どう考えていくかではないかと思います。なので、今回のスマイルフェスタで行ったことが、できるだけ多くの方に考えるきっかけとして伝わっていれば嬉しいです。
2013年10月10日木曜日
鎌倉市長選 公開討論会に参加しました
昨日の10月9日、鎌倉市長選挙の公開討論会が生涯学習センターで行われました。
市民の皆さんから希望の多かった5項目について、候補者2人が今後鎌倉市をどのような方向に進ませていくのかその思いと方針について聞きました。
今回の項目から「福祉」と「教育」は漏れてしまっていたのですが、「まちづくり」「世界遺産登録」「財政」なども興味深く聞かせてもらいました。「医療」と「鎌倉で生活をしていくこと」、それぞれ、とても関係が深いことだからです。
家庭医の重要な概念の一つに「Bio-Psycho-Social Model」という概念があります。
これはその人のBiological(生物学的)な部分だけではなく、Psychological(その人の心)の部分やSocial(とりまく環境・社会)の部分も同等に問題があり、かつ、それぞれが関連しあっているという考えかたです。家庭医はこのことを踏まえて目の前の方だけでなく、その家族や地域性も考慮して考え、解決するアプローチを行っていきます。医療だけではなく、場合によっては福祉や教育、行政、近隣の方々やNPOなどとも協力をしていきます。
そのために、地域のことにはできるだけアンテナを張っておく必要があります。昨日の会では、聞きながらあらためて知り得たこともあり、また、どのような対策や方針を鎌倉市がとっていこうとするのかを聞くことができたのは、たいへん有意義なことでした。
色々なことを踏まえて、やはり行政が末端まですべてを行うのではなく、円滑かつ厳格なシステムを作り上げることに集中することが必要かと思いました。スマートフォンで言えば、スマホ本体が「市」で、アプリは「NPOなど市民が行動する内容」です。そのスマホが魅力的かどうかは、本体の機能やスムーズさもそうですが、同時に魅力的なアプリがあるかどうかも重要です。なので行政のことを考えつつ、同時に市民が活動して活性化をしていかなければならないと思います。
新しい「古都 鎌倉」 がどのようになるのか、それはみんなにかかっているのだなと当たり前なことを、あらためて実感しました。
2013年10月1日火曜日
認知症ネットワーク かまくら散歩
数週前の土曜日に、
「かまくら認知症ネットワーク」が定期的に行っている ”かまくら散歩”がありました。
私も午前の外来が終わってから参加しました。
色々な場所で行う企画なのですが、
認知症の当事者の方々と、サポーターが一緒に
鎌倉駅から由比ヶ浜海岸まで散歩をしました。
由比ヶ浜海岸ではみんなで海岸の清掃を行いました。
当日は晴天で海風が大変気持ちよかったです。
”かまくら散歩”の目的は、当事者の方が楽しい体験を行うのはもちろんですが、
実は「啓蒙」と「教育」という目的もあります。
散歩を行う前に、「認知症とは」「どのようにサポートすればよいか」の講義があり、
そのあとで散歩によりそうことを通して、実際に認知症の当事者のことを理解してもらいます。
また、一緒に散歩をするサポーターには ネットワークのメンバーのほかに、
鎌倉市内や近隣の市の中学生が参加しています。
サポーターには認知症という病気のこともそうですが、
それだけではなく、当事者がいったいどういう”ひと”なのか、
まだまだできることがあるということや、
その方々を通して社会のしくみや課題を考えたり、
自分が年を取っていくことは、決して恐れることではないことを
それぞれが感じたり、考えてもらう機会としてもらいます。
大変有意義な活動だと思います。
この企画をセッティングしていただいているメンバーの皆さん、本当にありがとうございます。
もし機会があれば、是非、多くの方に参加してもらいたいと、思っています。
「かまくら認知症ネットワーク」が定期的に行っている ”かまくら散歩”がありました。
私も午前の外来が終わってから参加しました。
色々な場所で行う企画なのですが、
認知症の当事者の方々と、サポーターが一緒に
鎌倉駅から由比ヶ浜海岸まで散歩をしました。
由比ヶ浜海岸ではみんなで海岸の清掃を行いました。
当日は晴天で海風が大変気持ちよかったです。
”かまくら散歩”の目的は、当事者の方が楽しい体験を行うのはもちろんですが、
実は「啓蒙」と「教育」という目的もあります。
散歩を行う前に、「認知症とは」「どのようにサポートすればよいか」の講義があり、
そのあとで散歩によりそうことを通して、実際に認知症の当事者のことを理解してもらいます。
また、一緒に散歩をするサポーターには ネットワークのメンバーのほかに、
鎌倉市内や近隣の市の中学生が参加しています。
サポーターには認知症という病気のこともそうですが、
それだけではなく、当事者がいったいどういう”ひと”なのか、
まだまだできることがあるということや、
その方々を通して社会のしくみや課題を考えたり、
自分が年を取っていくことは、決して恐れることではないことを
それぞれが感じたり、考えてもらう機会としてもらいます。
大変有意義な活動だと思います。
この企画をセッティングしていただいているメンバーの皆さん、本当にありがとうございます。
もし機会があれば、是非、多くの方に参加してもらいたいと、思っています。
登録:
投稿 (Atom)